ラジオは楽しい

テレビの低俗化に伴いラジオを聴く機会が増えてきた。朝6時には目覚まし時計代わりにニッポン放送の森永卓郎の番組(かつては”中年探偵団”という番組であったが代変わりした番組である)を聴き以後午前中はラジオを付けたままにしてある。日曜日の午後はNHK FMではかま満緒の司会による“日曜喫茶室”を好んで聴いている。しかし最近ラジオもテレビと同じ低俗化の方向に進みつつあり若い人の意味のないつまらないお喋りばかりがラジオから流れてくる。話は変わるが湘南地区をカバーしているローカル・ラジオ局に湘南ビーチFMと言うのがある。主として音楽番組を中心として放送しており、媚びることのない放送スタイルに好感が持てる放送局である。特に音楽番組においてCMが入り込まず連続して曲を流してくれるのが素晴らしい。社長はかつてNHKのニュース・キャスターをしていた木村太郎氏である。社長の方針で不特定多数ではなく特定多数を対象にした放送スタイルを狙っているようだ。アナウンサーもどちらかと言えば素人集団に近くそれが媚びることなく好感度を高めている。ラジオと言うメディアはテレビと異なり特定多数を対象とする所に本来の意義があり聴き手の選択肢が広がることで価値が出てくるのではないだろうか。テレビのようにどのチャンネルを回しても全てが似たり寄ったりで選択の余地もなくまるでこの世の中には若者しか存在しないが如くの番組編成ではうんざりするばかりである。湘南ビーチFM曲のようなラジオ局が少しでも増えてくれることを望んでいる。ところでこの湘南ビーチFM局では毎週土曜日と日曜日の午前中にオールディーズの曲を特集して放送している。解説も楽しく聴き応えのある番組で私のお気に入り番組である。

懐かしのラジオ番組

かつて音楽と言えばラジオから流れてくる歌謡曲であり、クラシックであり、あるいはポップスでありジャズであった。蓄音機やテレビを持てなかった時代に音楽を聴く手段はラジオしかなく昭和30年代後半までラジオを聞くことが唯一のエンターテインメントであった。当時のラジオ番組を年代順に思い出すには健忘症の激しい私にとっては難しい事だが帆足まりこのDJによる「S盤アワー」と言う番組がアメリカのポップスの音楽を紹介していたのを今でも懐かしく思い出す。大げさな言い方をすれば青春の糧とも言える番組であった。その他にも多くの良質の音楽番組があった。志摩由起夫(?)による「イングリッシュアワー」。FEN放送によるカントリーミュージック番組「グランド・オール・オープリー」、ケン田島による「ポートジョッキー」等々、上げたらきりがない。DJも湯川れいこ、モンティ本多(本多俊夫?)、糸居五郎高崎一郎ロイ・ジェームス等多くの人達が競ってジャズやポップスを紹介していたのを思い出す。そんな中でどうしても番組名とDJ名を思い出せないのがラジオ関東(現在のラジオ日本)の深夜番組である。「素敵なあなた」(Bei Mir Bist Du Schon)のテーマ音楽で始まるこの番組で多くのジャズを聴き深夜族の私にとっては忘れられない番組なのだが「素敵なあなた」の音楽だけが記憶に残り番組名やDJ名が思い出せないでいる。確か番組の終わりにはいつも「スリーピー・ラグーン」が流れていた様な気がするがこれも記憶が定かではない。後年になってFM東海(現在のFM東京)が開局して城卓也による「ジェットストリーム」と言う深夜の音楽番組が名を馳せたが私にとってはやはり「S盤アワー」であり「イングリッシュ・アワー」でありラジオ関東の「素敵なあなた」なのである。一度当時の新聞を図書館で調べ記憶の糸を紡ぎ直す事を考えている。